曳家とは?

曳家、曳屋(ひきや)とは、建築物をそのままの状態で移動する建築工法です

曳家の必要性

土地区画整理や道路拡張計画で移動を余儀なくしなければならなかったり、敷地の有効利用のため移動する場合、低い基礎を高くしたい場合に曳家を行います。曳家に関する全ての費用は新築の40%程度で済みます。 バブル期の頃なら、どんどん新築していましたが、今はそれもままなりません。そんな時曳家の出番となるのです。 工期は移動する建物の基礎工事その他を含めて約1~2ヶ月程度です。

工程略図

1. Iビーム又は角形鋼管設置のための基礎のはつり、穴あけ、土間・浴室のはつり解体
2. アンカーボルトの切断、取り外し、埋設してあるガス管、水道管の切断
家からの引き離し
3. 電気線、電話線の延長
曳く距離にあわせる
4. 機械、資材の搬入
ジャッキ、ローラーウインチ、レール、枕木、その他
5. Iビームの追い込み設置
土台の下にレールを入れる
6. 基礎と土台の切り離し
ジャッキセット、ジャッキアップ
7. 回転及び移動
道レール設置、レンドローラー取付、ウインチ設置、移動
8. 新設された基礎への家屋の移動、据え付け
ジャッキ設置、ジャッキダウン、新基礎への据え付け
9. 追い込みIビーム及びレール撤去
ジャッキ取り外し、Iビーム引き抜き、撤去
10. 機械及び資材の搬出
11. 床受け、アンカーボルト、風窓の取付、トイレ・浴槽の取付工事、電気、ガス、水道などの設備工事
12. 後片付け、清掃

曳家工事には、次の工法があります

工法 内容
姿曳移動工法 (下腰工法) 土台の下に鋼材を入れ建物を受け移動する。
【木造住宅】
腰付移動工法 (上腰工法) 土台と床の間に鋼材を通して鋼材と柱をワイヤー、金物で締結し建物を移動する。
【木造住宅、神社、仏閣、重量鉄骨造】
基礎共移動工法 建物を基礎と共に移動する。
【土蔵、一般住宅、鉄筋コンクリート造、重量鉄骨造、ハウスメーカー軽量鉄骨住宅、アパート】

当社の自慢の使用機資材

  • 主要鋼材はレールをやめ、Iビーム及び角形鋼管としました。
  • ユニットポンプは70連同調ポンプ(14連×5=70台)でストローク200m/m の100tジャッキを70台一度に使用することが可能です。(右写真)
  • コロはレンドローラーを使用します。