曳家工事・沈下修正専門会社 我妻組 のホームページご覧いただき誠にありがとうございます。
今回は不同沈下修正工事の発注から完了までの流れについて、実際にあった内容を元に全4回に渡るシリーズでご紹介させていただきます。今回は3回目です。現地調査から本見積までの流れをお知らせします。
前回の記事はこちらから、前々回の記事はこちらからご覧いただけます。

お住まいの家や中古住宅に「ヒビが入っている」「傾いている」と思った方は、リフォームをされる前に参考いただければ幸いです。

なお、不同沈下修正工事とは、地盤に何らかの変化があって沈下や不良になった建物を、基礎から持ち上げて傾きを直す工事です。主に地震の影響によるケースがほとんどで、地下水の汲み上げ等によっても発生することがあります。

今回の一般住宅の不同沈下修正工事のケース概要は以下の通りです。

所在地宮城県仙台市
物件お住まい中の築34年木造2階建て住宅
相談の理由検索で弊社ホームページを見て概算見積を依頼
工事の理由リフォーム検討中に工務店から地盤による建物の歪みを指摘
現地調査1回
沈下状態最大55mm
検討期間相談から1ヶ月半
発注理由工事方法と見積金額に納得
工法耐圧版工法 (ラップル杭工法) ジャッキポイント22ヶ所
工期約1ヶ月
付帯5年補償保険加入

不同沈下修正工事の施工初日

本見積から1ヶ月程度でお客様より、発注依頼のメールをいただきました。

我妻組では、常時2班の施工チームが動いており、そのスケジュールを調整して、まずは最短での施工開始できる日程をメールでお知らせさせていただきました。今回は、発注から約2週間後の施工日になりました。

施工担当は、職長飯沢明(経験12年)です。元大工職人で頼られるリーダー格の一人です。
そのほかに、2名現場に入りました。工事日程は土日の休日を含めて約1ヶ月程度です。
施工開始当日は、工事に関するご説明を差し上げるために1時間程度立会いをしていただきました。
工事が始まれば特に立会いの必要はありません。
なお、施主様はお住まいのまま工事が可能です。

まず、住宅の周りを綺麗に片付けて、現状撮影をして掘削からスタートします。
全て手作業で土を土台したまで掘っていきます。
一箇所につき1人で丸1日かかる作業です。
今回はこの作業を22ヶ所行って、ジャッキアップします。

配管は、ジャッキセット時に邪魔になる部分や、持ち上げた際に破損しそうな配管は一旦切り離しを行います。

我妻組のジャッキアップは、建物の片側ずつ持ち上げるものではなく、200Vで建物を全体的に一気に持ち上げる同調ポンプを使用しています。ジャッキアップ時の建物の歪みを極力抑えられる高度な設備です。

不同沈下修正工事の施工ジャッキアップ完了

ジャッキアップが規定レベルまで上がると、セメントミルクを流し込みます。
1万リッターから2万リッター使用します。

このセメントミルクの作業が仕上げの最終行程です。
この作業に入ると、だいたい2~3日には工事完了になります。
切り離していたパイプの再接続や、掘り起こした部分の埋め戻し、現場周辺の片付けをして無事完了で

工事後は施工レベル調査を行い、施主様に報告させていただきます。
今回の次の通りです。

不同沈下修正工事(施工後)

最大沈下がマイナス55mmあった箇所もプラス1mmまで戻りました。
マイナス箇所があるもののの-5mmと一桁まで回復し、地盤沈下を修正できました。
無事、工事を終えた我妻組の施工組は、次の現場となる陸前高田へ旅立ちました。

今回の発注依頼から沈下修正工事施工までのお客様の流れ

  1. 発注依頼(数10分程度)
  2. 工事日程調整(1日)
  3. 施工開始時の立会い(数10分程度)
  4. 施工終了時の立会い(数10分程度)

一般住宅の場合の工事は、だいたいこのような流れです。
同じ悩みをお持ちの方のご参考になれば幸いです。
次回は、沈下修正工事施工完了から保険加入 についてご紹介します。

最後までお読みいただきありがとうございました。(文・我妻組 代表取締役 我妻敬太