地盤沈下イメージ|我妻組

床の違和感や建具の不具合は、家の傾き(不同沈下)のサインかもしれません。

近年は、地震に加えて台風や線状降水帯による大雨が重なり、宅地の地盤に影響が出やすい状況が続いています。気象庁の整理でも、大雨の発生頻度は過去より増加傾向にあります。
特に令和6年能登半島地震では、石川・富山・新潟の広い範囲で液状化による被害が報告されました。こうした地盤の緩みや不同沈下は、住まいの傾きにつながることがあるため、早めの確認と適切な対処が大切です。

本記事では、①調べ方、②何度(どれくらい)まで許容か、③放置リスク、④主な原因、⑤工事費用と工期・恒久性の比較、⑥診断・見積の進め方を整理します。


① 家の傾きの調べ方(セルフチェック)

家の傾きチェック|我妻組

「何となく家が傾いている気がする」と感じたら、まずはご自宅でできる範囲のチェックから始めていただくと安心です。
以下の方法を複数箇所で行い、1〜2週間ほど観察してみてください。単発の現象は、生活動線や室温差で起こることもあるためです。

  • 転がりチェック
    ビー玉やゴルフボール、トイレットペーパーの芯など“転がるもの”を床に置き、同じ方向へ繰り返し転がるかを見ます。何度やっても同方向に動く場合は、床面に傾きがある可能性があります。
  • 水面チェック
    透明のコップやペットボトルに水を入れて床へ置きます。容器に対して水面が傾いていないかを確認します。微小な差は、容器の縁に水面線をマークし、別の場所へ移して比べると気づきやすくなります。
  • スマホ/市販ツール
    スマホの水平器アプリや、ホームセンターの気泡管付き水平器・デジタル傾斜計、下げ振り(垂球)を使って角度・垂直を測ります。測定のたびに場所と数値をメモしておくと、後の相談がスムーズです。
  • 建具・内装のサインを見る
    ドアや引き戸が勝手に動く・閉まりにくい、家具の天板が水平を保てない、壁紙や巾木にすき間・ひびが出る、排水の流れ方が偏る——こうした現象が複数、継続的に見られる場合は要注意です。

観察のコツ

場所/日時/現象/転がり方向/水面線の差/体感(めまい・肩こり等)を箇条書きでメモしましょう。
写真も添付すると後の専門家への相談がスムーズになります。

※セルフチェックはあくまで参考程度です。最終判断は、レベル測量(床高の実測)と基礎・地盤の確認を伴う「現地調査」が近道です。まずは専門家までご連絡ください。


② 傾きはどこまで大丈夫?(3/1000以上で問題!?

家の傾き目安|我妻組

実務上は、床の傾斜が3/1000(千分率)を超えると、生活上の支障や瑕疵に該当する可能性が高まると考えられています。
目安として、5mで1.5cm10mで3cmの高低差が3/1000に相当します。
6/1000を超えると体感的な違和感や生活支障の訴えが増え、10/1000以上では転倒や家具の転倒リスクが懸念されます。
セルフチェックで上記に近い傾きが疑われる、または不調が続く場合は、お早めのご相談をおすすめいたします。

【傾きの大きさと起こりやすい症状の目安】

傾斜角(千分率)障害の程度・起きやすい症状
3/1000 以下品確法 技術基準レベル1相当(軽微)
4/1000不具合が見られることがある
5/1000不同沈下を意識するレベル、水はけが悪くなる
6/1000品確法 技術基準レベル3相当。家の傾きが顕著
7/1000建具(扉)が自然に動く症状が出やすい
8/1000多くの家で建具の自然動作が目立つ
10/1000配水管の逆勾配が発生する可能性
17/1000人が生理的に違和感を強く感じる限界値
※出典:小規模建築物基礎設計指針(日本建築学会)

自分でできる簡易測定例

メジャーで3mを取り、両端高さの差をmmで測る(薄い板+水平器で当てると測りやすい)。差が9mm前後なら3/1000相当。


③ 放置するとどうなる?(健康・生活・資産への影響)

家の傾きの影響|我妻組
  • 健康面
    わずかな傾きでも、人は無意識に姿勢を補正し続けます。めまい、肩こり、片頭痛、倦怠感、集中力の低下などの負担につながることがあります。
  • 生活面
    建具が閉まりにくい、床鳴り、すき間風や断熱低下、家具がガタつく、排水が偏るなど、日々のストレスが積み重なります。
  • 資産価値
    売却時の査定で説明や是正歴が求められ、対処の有無が評価に影響します。早期に適切な工法で是正しておくことが将来的な安心につながります。
  • 構造安全性
    土台から直ちに倒壊するケースは稀ですが、進行するほど補修範囲・期間・費用が増える傾向にあります。早い段階での是正が、結果として費用対効果に優れます。

結論:違和感の段階で診断→最適工法で早期是正が、健康・費用・資産面で合理的です。


④ 家の傾きの主な原因

家の傾きの原因|我妻組
  • 地盤起因
    軟弱地盤、埋戻し土、地下水位の変化、地震時の液状化などにより、建物が不同沈下を起こすことがあります。
  • 地震の影響
    基礎や地盤が局所的に損傷し、短期間で段差・傾きが生じる場合があります。
  • 構造・施工要因
    基礎仕様の不整合や、増改築で荷重バランスが崩れた場合など、構造的な理由で沈下が進むことがあります。
  • 劣化・被害
    経年劣化やシロアリ被害による土台・柱の損耗で、部分的な沈下や傾きが現れることがあります。

※実際はこれらが複合している場合もあります。


⑤ 直し方と工事費用の目安(工期・恒久性・在宅可否)

家の傾きの直し方|我妻組

ここからは代表的な工法と、費用・工期・恒久性の目安をご案内します。
数値は戸建(延べ約100㎡)を想定した一般的な目安で、現地条件により増減いたします。
一般的な戸建てでの家の傾き・沈下修正工事の費用の目安は約200万〜約1000万程度です。
我妻組では、同一の測量データ・条件で複数工法の見積を現地で横並びにし、費用/工期/恒久性/在宅作業可否まで丁寧にご説明いたします。
参考:戸建て延べ約100㎡クラスの目安。現地条件で大きく変動します。

[恒久性(再沈下しにくさ)の目安]

  • ◎:長期 … 長く安定を目指す仕様。沈下修正保険保証10年付
  • ○:中期 … 条件が合えば長期化も可能。業者保証5年付
  • △:短〜中期 … 地盤側の対策が薄い場合は再沈下の可能性があり。保証無し。

※上記は「設計上の目安」です。実際の耐久は地盤条件・設計・施工・維持管理により変動します。保証年数・上限・対象範囲は契約書の記載が優先です。

5-1. 土台上げ(プッシュアップ)

  • 概要:ジャッキで建物を持ち上げ、床の水平を復元します。地盤側の対策を伴わない場合、再沈下の可能性に留意が必要です。
  • 費用目安/工期約200万円/約10日
  • 恒久性(地盤側対策を伴わない場合) 
  • 向く条件:軽微な傾きで、かつ地盤が安定している場合に適しています。
    その他の工法と比較すると、かなり費用を抑えて施工が可能な工法です。

5-2. 耐圧板(ラップル杭)

  • 概要:耐圧板を設置し、地盤の締め固めを行います。
  • 費用目安/工期約300万円/約15日
  • 恒久性 
  • 向く条件:条件が適合する地盤・基礎において効果的です。

5-3. ダブルロック工法

  • 概要:建物のレベル修正地盤改良(空隙充填・強化)を同時に行ない、再沈下を抑制することを重視します。
  • 費用目安/工期約400万円/約20日(目安)。
  • 恒久性 在宅中作業可能
  • 特長:従来工法に比べて費用・工期が約半分となるケースが多い工法です。
    環境配慮型の材料を採用し、施工後は10年保証(上限あり)に対応いたします。
    「コストと耐久性の両立」を図りたいお客様に適しています。

5-4. 薬液注入(旧来)

  • 概要:水ガラス系とウレタン系の2種類の薬液があります。地盤に注入し、空隙充填・改良を行ないます。
  • 費用目安/工期約400万円/約15日
  • 恒久性
  • 備考一時的な対応として選択される場合があります。

5-5. 鋼管杭圧入(アンダーピニング)

  • 概要:鋼管杭を支持層まで圧入し、確実な支持力を得ます。
  • 費用目安/工期約700万円/約35日
  • 恒久性△〜○(条件依存) 
  • 向く条件傾きが大きい場合や支持層が比較的浅い場合に有効です。

5-6. 曳家(建物移動)

  • 概要:建物そのものを移動・位置変更します。
  • 費用目安/工期約900万円/約45日
  • 恒久性 
  • 向く条件:区画計画上の再配置や、地盤条件の根本的回避が合理的な場合に選択します。
    根本的な課題解決を図れる一方、計画調整が必要です。

※上記以外にも、耐圧板+薬液を併用する設計などハイブリッドが可能です。詳細はお問い合わせください。
各工法について詳しくはこちら 沈下修正の仕事(地盤沈下対策)


6. 条件別の工法選定表(原因/築年/基礎形状/地盤)

沈下修正の工法|我妻組

対応する沈下修正工法は、「沈下原因」「物件の築年」「基礎形状(ベタ基礎・布基礎)」「地盤状態」によって異なります。以下は初期検討の目安です。実際の採用可否は、現地でのレベル測量・基礎確認・地盤性状の評価を踏まえて最終判断いたします。

  • ○:施工可能
  • △:条件により施工可(コスト・効果のバランスに注意)
  • ×:施工不可/非推奨

❶ 沈下原因

地震影響

おすすめ
  • 土台上げ
  • 耐圧板
  • 薬液
その他
  • 鋼管圧入

経年劣化

おすすめ
  • 土台上げ
  • 耐圧板
  • 薬液
  • 鋼管圧入

❷ 物件築年

1981年以前

おすすめ
  • 土台上げ
その他
  • ×耐圧板
  • ×薬液
  • ×鋼管圧入

1999年以前

おすすめ
  • 耐圧板
  • 鋼管圧入
その他
  • 土台上げ
  • 薬液

2000年以降

おすすめ
  • 耐圧板
  • 薬液
  • 鋼管圧入
その他
  • ×土台上げ

❸ 基礎形状

ベタ基礎

おすすめ
  • 耐圧板
  • 薬液
  • 鋼管圧入
その他
  • ×土台上げ

布基礎

おすすめ
  • 土台上げ
  • 耐圧板
  • 鋼管圧入
その他
  • ×薬液

❹ 地盤状態

砂質土

おすすめ
  • 土台上げ
  • 耐圧板
  • 薬液
その他
  • 鋼管

粘性土

おすすめ
  • 土台上げ
  • 耐圧板
  • 薬液
  • 鋼管圧入

支持層が浅い

おすすめ
  • 土台上げ
  • 耐圧板
  • 薬液
その他
  • 鋼管圧入

支持層が深い

おすすめ
  • 鋼管圧入
その他
  • 土台上げ
  • 耐圧板
  • 薬液

❺ 地盤沈下の継続性

沈下し続けている

おすすめ
  • 鋼管圧入
その他
  • ×土台上げ
  • ×耐圧板
  • ×薬液

沈下が止まっている

おすすめ
  • 土台上げ
  • 耐圧板
  • 薬液
その他
  • 鋼管圧入

ポイント

  • 同じ傾きでも、築年や基礎形状、地盤条件の違いで最適解は変わります。
  • 我妻組の現地調査では、上記4観点を総合して各工法のメリット/デメリットをその場でご説明し、同一条件の複数見積横並びでご提示いたします。
  • 在宅可否、工期、将来の再沈下リスク(地盤側対策の有無)まで含めて、費用対効果の高いご選定をお手伝いします。

各工法の費用や比較について詳しく知りたい方はこちら:地盤沈下による住宅の沈下修正


7. 見積の取り方と比較ポイント(費用×工期×恒久性)

沈下修正の費用|我妻組

沈下修正は、同じ「家の傾き」でも原因・築年・基礎形状・地盤状態によって最適な直し方が変わります。見積を比べるときは、まず条件をそろえて比較し、費用だけでなく工期・恒久性(再沈下しにくさ)・在宅可否・保証まで含めて総合的に判断していただくことが大切です。

  • 前提条件をそろえる
    傾き量(測量値)/復元目標/在宅可否/復旧範囲(内装・外構)を各社で同一条件にします。
  • 内訳を分けてもらう
    ①持上げ・復元 ②地盤補強 ③復旧工事 ④仮設・養生 ⑤諸経費……と、項目を分けて記載してもらうと比較がしやすくなります。
  • 追加費用の条件を確認
    地中障害の有無や材料の増し量など、どんな場合にいくら増えるかを事前に書面で確認します。
  • 評価軸は“3軸+保証”
    費用・工期・恒久性に、在宅可否と保証内容(年数・上限・範囲)を加えて評価します。
  • 簡単な比較表を作る
    A案(例:土台上げ)/B案(耐圧板)/C案(ダブルロック)…を横並びにすると、ご家族での合意が早まります。

ここがポイント!

地震や液状化の後に起きた傾きは、建物だけを持ち上げて水平に戻しても、地盤が弱いままだと再び沈む恐れがあります。
ですので、見積では次の2点を必ずご確認ください。

  1. 基礎下の“すき間”を埋める工事が含まれているか:持上げ後にできた空洞を放置すると荷重が一点にかかり、再沈下しやすくなります。
  2. 保険・保証が明確か工事保険(第三者賠償など)と施工後の保証(年数・上限・対象範囲)が書面で示されているか。

見積は条件の統一・内訳の明確化・将来コスト(再沈下リスク)の確認が要点です。短期の安さだけで判断せず、地盤まで含めて再沈下しにくい設計になっているか基礎下の空洞対策があるか保険・保証が整っているかを重視してお選びください。


8. 我妻組が選ばれる理由

沈下修正なら我妻組|我妻組

全工法を“一社で”自社施工

土台上げ/耐圧板/薬液(グラウト)/鋼管杭/曳家/ダブルロック(併用)までワンストップでご提案、施工いたします。状況変化にも工法の再選定・切替が柔軟に対応できます。

現地担当=施工可能な専門者

ご訪問するのは実際に施工を担う技術者です。測量値・基礎・地盤の所見をご説明し、同一条件で複数工法の見積をその場で横並びにしてご提示できる場合が多く、判断がスムーズです。

ニーズ・予算・状況に最適化

築年/基礎/地盤に合わせて過剰工事を避けつつ、必要な恒久性を確保いたします。

高度案件の実績 × アフター

文化財を含む実績があり、在宅施工・短工期にも配慮。施工後は10年保証(上限あり)で、長く安心してお住まいいただけます。

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9. よくある質問(FAQ)

工事はどの地域まで対応してますか?

弊社は主に東北、関東を対応させて頂いていますが、物件によっては地域外も対応可能です。また各地域に協力業者がおりますのでお気軽にお問い合わせください。

家の傾きって許容範囲ってあるの?

品確法の「住宅紛争処理の参考となるべき技術基準」(平成12年建設省告示第1653号)では以下の様に定められています。

3/1000未満の傾斜
「構造耐力上主要な部分に瑕疵が存する可能性が低い」
3/1000以上6/1000未満の傾斜
「構造耐力上主要な部分に瑕疵が存する可能性が一定程度存する」
6/1000以上の傾斜
「構造耐力上主要な部分に瑕疵が存する可能性が高い」

このことからも6/1000以上(10mで概ね6cm)を超えて傾いてしまっている場合は沈下修正工事の必要性が高いと考えられます。

見積もりは無料ですか?

はい。基本的に見積もりは無料です。
ただし、工事業者として弊社を指定のお客様を優先させていたいております。相見積でのお見積依頼はお待ちいただく場合がございます。

工事費用ってどのくらいかかるの?

現場によって大きく違いますので一般建築の様に『坪あたり・・・』の様な指針はありません。なお、見積もりは 無料にて行っていますので、お気軽にお問い合わせください。

本当に10年も保証できるの?

沈下修正保険10年責任期間図

弊社の補償は自社補償ではなく、大手保険会社様による保証です。自社補償の場合は会社の経営状態によっては難しくなったりと不安定ですが、万が一弊社の経営状態が悪化しても、弊社の経営ができない状態だったとしても保証は有効です。
詳しくはこちら

工事中は住めるの?

はい。基本的には家財道具の移動もなく、ほとんど日常生活に変化なく工事が可能です。

工事期間はどのくらいかかるの?

建物の状況にもよりますので一概には言えませんが一般的な住宅はおおよそ3~4週間程度です。

どんな建物でもできるの?

はい。構造上大きな瑕疵がある場合を除いてどんな物件も施工可能です。


家の傾きは放置せずにまずは相談を

家の傾きは、放置すると建物の安全性だけでなく、日常の健康や快適性にも影響する可能性があります。まずはビー玉や水面、水平器などでセルフチェックをお試しください。3/1000付近〜以上の傾きや違和感が続く場合は、専門家による現地調査をご検討ください。

我妻組では、測量→複数工法の見積を横並び提示→最適案のご説明までを一社完結で丁寧にご案内いたします。全工法を自社施工できる体制により、工法間の偏りを抑えた中立性の高いご提案が可能です。在宅施工・短工期にも配慮し、施工後は10年保証で長く安心していただけます。

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